唾液i検査を行うことにより以下の項目について調べることができます。
1.唾液の量
2.虫歯菌の量
3.唾液の緩衝能力
ムシ歯はムシ歯菌が増殖してプラークをつくり、
酸を出しエナメル質を溶かすためにできます。
酸が発生すると、
歯の表面の構成要素であるカルシウムなどが溶けます(脱灰)が、
唾液の作用により再び沈着(再石灰化)します。
唾液は、一時的にムシ歯のような状態になった歯の表面を修復する機能、
酸性になったお口を中和したり、洗い流したり細菌の繁殖を抑制する作用、
また消化酵素としても良く知られ、健康に重要な働きをしています。
検査では、この唾液の量や酸性の度合い、
そしてムシ歯の原因となる菌の有無や量を調べます。
検査項目
ミュータンス菌の測定
う蝕原因菌として知られており、う蝕の発生・進行の指針となります。
この菌は母親から子どもに感染することが知られております。
ラクトバチラス菌の測定
ミュータンス菌感染後のう蝕進行に関係しており、
炭水化物の摂取により増加します。
ガムを噛んで頂きその唾液を二種類のカプセルに降りかけ、
上の培養器で2〜4日間入れます。
A B
左の白い小さな棒に青く付着したものがミュータンス連鎖球菌(ムシ歯をつくる菌)
右の黒いやや大きめの棒はラクトバシラス(ムシ歯を増やす菌)です。
左側Aのほうが、右側Bよりもムシ歯になり易いお口の環境です。
いろいろな項目を診査し上記のようなチャートを作成し
お口の健康状態を理解していただきます。
位相差顕微鏡を用いたプラークの細菌検査についてご紹介します。
お口の中の細菌を観察する顕微鏡です
CCDカメラからの映像は右側のモニターで約3,600倍にモニターに拡大されます。
歯の汚れがあまりないように見えますが?
染め出し液を用いると歯垢は赤く染まります。
歯垢(しこう=プラーク)とは?
虫歯の原因が歯垢であることは良く知られていますが、これは食べかすだけではなく
細菌の巣のかたまりです。
位相差顕微鏡でこのプラークを簡単に観察することができ、
その怖さも画面上から確認できます。
歯垢を顕微鏡よりモニターに映した画像です。
デンタルプラーク1g当たりには1.0×10 11乗という大変多くの細菌がいます。
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